本記事では、後継者になるための課題、懸念点について中小企業白書より見ていきます。

家業の継承問題は昔から言われていますが、先代ではなく後継者側が「継ぐ」ことにどのような考えや不安を持っているのか、そこを可視化し皆さんの選択の参考になれば嬉しいです。

目次


後継者が引き継ぐ上で懸念していることが判明

引用:中小企業白書

まずこちらの第2-2-67図は、後継決定者が事業を継ぐに当たって懸念することについてまとめています。「自分の経営者としての資質不足」、「実務経験の不足」「周りからの期待」を懸念する人が多く、家業の事業に対してというより後継者自身のことで懸念を持たれるようです。これは後継者自身の社会人経験が多い少ないなども影響している可能性があります。


引用:中小企業白書

第2-2-68図は、後継決定者が経営者になるために必要だと思う資質・能力、第2-2-69図は、後継決定者が事業を継ぐために取り組んでいるものについて表した統計データです。

第2-2-67図のデータより、「経営者としての資質不足」、「実務経験の不足」という懸念を解決するような、結果がここでは出ています。具体的には「事業に関する専門知識やスキル」「事業に関する実務経験」や「事業内での勤務(経営)」、「事業内での勤務(技術・ノウハウ)」という回答などが挙げられ、事業承継に当たっては社内や外部にてその経験を積むことが重要だと言えるでしょう。


後継者から見た求める人材の能力

前項では後継者自身の懸念や取り組んでいることを見てきました。

その中で後継者が事業を展開していく上で一緒に経営を行なっていく仲間にはどのような人材を求めているのでしょうか?

第2-2-71図にそれが表れています。

これを見ると、後継者自身の取り組みと同じく「事業に関する専門知識」、「事業に関する実務経験」等を人材に求めていることが分かります。同じ目線で経営を行なっていく人材を積極的に探していることがここから読み取れるでしょう。

引用:中小企業白書



いかがでしたでしょうか。後継者側では主に「経験不足」「経営の資質の有無」を懸念されている方が多く、同じようにそこを補える人材を求められている傾向にあります。

全4回に渡り、家業持ち(先代)と後継者に関するデータをもとに発信を行ってきました。

本記事含めた内容が家業を継ぐか悩まれている方、継がせようか不安な方へ届けば幸いです。